干潮時にできるトンボロ(砂州)を渡って、江ノ島へ。島に上がる階段が整備され誰でも渡れるようになりました。では、トンボロを歩いてみよう!

トンボロとは
江の島は、潮が大きく引くと陸続きになり、この地形をトンボロと呼びます。トンボロはイタリア語で、日本語では陸繫砂州といいます。
波は、島のような阻害物があると、回り込んで進みます。波は同時に砂を運び、鹿と海岸の間には、砂が集まり、トンボロができます。
江の島のトンボロは、自然現象のため、必ず現れるとは限りませんが、潮位がおよそ20cmより低くなる時に現れます。
トンボロは江の島以外にも国内や世界各地で見ることができます。<江ノ島説明板による>



2024年6月9日、12時15分頃、江の島大橋のたもとから海岸におりました。江ノ島海水浴場は、海開きを前にして、海の家の建設の最中でした。
目の前には東浜が広がっています。江の島大橋の左手に皆さんが進んで行きます。
そこには江ノ島に続く砂州、トンボロができていました。












江ノ島上陸





歴史の中のトンボロ

鎌倉幕府の正式記録『吾妻鏡』には、1216年1月、突然江ノ島の海に道が開け、舟を使う必要がなくなって国中の人々が集まった、とあります。将車源実朝をはじめ大勢の方々が驚いて神のおかげではないかと思ったとのことです。
また、1600年6月には徳川家康が江ノ島を訪れています。その時の記録によれば江ノ島に向かい弁財天に参詣したのですが、ちょうど干潮だったので一行は徒歩で渡り、帰路は潮が満ちてきたので舟で帰ったとあり、潮の満ち引きでトンボロが現れる様子がわかります。
江戸時代には江の島参詣の人々でにぎわいましたが、参詣者がトンボロを歩いて渡る様子を描いた浮世絵も散多く残されています。<江ノ島 説明板による>
広重の『富嶽三十六景』の「相州江ノ島」には、江ノ島への橋は無く、人びとが砂州を伝って向かっているのが描かれています。
この日は江ノ島参詣をせず、江ノ島大橋を渡って帰りました。

トンボロはいつ渡れるの?
江ノ島のトンボロは、大潮の干潮の時に現れます。それに合わせて、藤沢市がトンボロから江ノ島に上陸する階段を開設する日を決めています。
この階段が閉まっていると上陸できませんので、藤沢市観光協会のホームページで事前に確かめてください。
→ 藤沢市観光協会ホームページ 江ノ島上陸用階段の利用可能日